講話の冒頭では、ストレスをボールに例えた説明がありました。例えば、卓球の玉のような硬い心は、強いストレスを受けると割れてしまいます。しかし、柔らかいボールのように柔軟な心は、へこんでもまた元に戻ることができます。心を柔軟に保ち、自分を守る術を学ぶ大切な時間となりました。また極度のストレスは体に不調をきたしますが、適度なストレスは自分自身の成長にもつながるというお話もあり、定期考査や部活の大会に臨む緊張感が大切だということを学びました。

　高校生は、友人関係や進路などで悩みを抱えやすい思春期にあります。自分の心の健康を守るために、「悩みを一人で抱えすぎないこと」の重要性が強調されました。統計的に、悩みの相談相手として最も多いのは友人ですが、友人同士では解決できない問題もあります。そこで、困ったときにサポートを求められる「心の安全基地」として、信頼できる大人を3人見つけておくことが推奨されました。

　生徒たちは悩みを相談する場合もあれば、相談を受ける側になる可能性もあります。悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞き、必要な支援につなげる「ゲートキーパー」としての役割について学習し、相談を受けた際の対応のコツも具体的に指導され、相手の気持ちに寄り添いながら適切に行動するためのスキルを身につけました。

　この教室を通じて、生徒たちは自分自身のSOSのサインに気づき、助けを求めることの大切さを理解するとともに、困っている仲間に寄り添うためのスキルも学ぶことができました。

　貴重な講話をいただき、ありがとうございました。